住宅施工実例集
自然の部分を残した木の家 「尼崎の家」

閑静な住宅街の角地に建つ住宅である。道路側に深く出した軒、切妻屋根、1階西面に深庇を付けたシンプルな外観の家である。外構は「木の家」を醸し出すように塀は杉板の木塀とし、門も杉材でつくった。また、できるだけ土の部分を残すように車庫の一部とアプローチ部分以外は砂利や真砂土とした。出来るだけ自然の部分を残したいためである。シンプルな家に少しの工夫を施すことにより、住宅としての機能の充実を図った。以下に大まかなポイントを述べる。

 

【構造について】
●「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)の構造安定(耐震性能、耐風圧性能)に関する等級2(1〜3)を確保(建築基準法の1.25倍の強度)
●筋交いでは無く、構造用パネルを使用し、構造体にねばりをもたせた
●基礎…ベタ基礎
基礎が面として地盤に接することにより地盤の強弱に対応できるまた、ベタ基礎はシロアリの侵入を困難にし、床下の湿気防止に役立つ
●木材加工…手刻み加工
現在主流のプレカットではなく、手刻み加工とした。職人が材料を適材適所に使用することにより構造的に強度が増す。
【材料について】
●構造材…国産材 (ともいきの杉:京都府美山町)
●内装材…基本的に布クロス(木創)
●キッチン(防火性能が必要な所) …紙クロスに水性ペイント塗り
●玄関…丸窓があるので珪藻土塗り
●脱衣室・便所(湿気の発生する所)…杉板(壁)
●床板…無垢板
●造作材…杉
●天井…杉板(一部)
【間取りについて】
●1階は家族の集うスペースとして大きな一つの空間として捉え、階段をダイニングからアプローチすることにより家族の接点がより多くなるように
●2階は夫婦寝室に書斎及びウォークインクローゼットを設け、寝室を充実

●収納の充実として、キッチンの作業台・ローボード・階段ホールの飾り棚等、造作による充実
また、納戸・ウォークインクローゼット・小屋裏収納等、スペースによる収納の充実

 

以上の他にも、西面の日射の遮断方法やポーチ部分のシロアリ侵入防止対策等々、こまかな工夫がされているが、この家での一番良いところは「すまい手」の家に対する「充実感」である。設計から竣工まで長い月日がかかった。その間、「すまい手」は様々な悩みや迷いが発生したと思う。そのようなことや小さな疑問まで全て話し合いをして決定した。「ものづくり」の基本である。こういうプロセスをもつ家づくりこそ大切であり、納得した家になる。「ものづくり」を体験してできた家は大切にしてもらえる。家も幸せモノである。

 

■設計・監理 Gen建築設計所 自然の部分を残した木の家「尼崎の家」
■構造設計 田原建築設計事務所
■施 工 水上建設株式会社
■竣 工 2006年6月
■建設場所 兵庫県尼崎市
■構造規模 木造2階建て
■敷地面積 104.40u (31.58坪) ▲このページのTOPへ
■延床面積 109.30u (33.06坪)